能登に、発酵の旅がある

震災から2年が経った能登半島に、じわじわと活気が戻ってきている。

主要道路は概ね通行可能になり、宿や飲食店も次々と再開。ELLEやまっぷるなど大手メディアが「2026年の国内旅行トレンドNo.1」として能登を挙げるほど、いま注目が集まっている場所なんです。

でも、ただ「復興支援のために行く」だけじゃない。
能登には、1700年代から続く唯一無二の発酵文化があって、それがいま旅のど真ん中に輝いている。

それが、魚醤「いしる」を軸にした「能登発酵グルメ旅」。
食べることが、そのまま能登を支えることになる旅。行かない理由が見当たらない。

日本三大魚醤「いしる」って何?

秋田の「しょっつる」、香川の「いかなご醤油」と並ぶ、日本三大魚醤のひとつが能登の「いしる(いしり)」。能登は日本一の生産量を誇る、まさに魚醤の聖地。

名前の由来は、魚を意味する古語「い(いお)」と「しる(汁)」を合わせたもの。農林水産省の伝統食図鑑にも掲載されている、れっきとした日本の食文化遺産です。

「いしり」はイカの内臓と塩だけを使い、約2年間じっくり発酵・熟成させたもの。「いしる」はイワシを丸ごと使い、半年〜1年で仕込む。どちらも深い旨みとコクが特徴で、アンチョビーやナンプラーに近いイメージと言えばわかりやすいかも。

焼き物・鍋・刺身のつけ醤油はもちろん、最近はフランス料理やイタリア料理の隠し味としても大活躍。「能登を食べて応援」タグがSNSで盛況なのも納得の奥深さです。

絶対行きたい!能登の発酵グルメスポット

まず外せないのが、2025年10月にオープンした能登初の発酵イタリアン「:Re Noto CREW(リノトクルー)」(能登町波並)。日本海を一望できるロケーションで、全パスタにいしりを隠し味として使用。

看板メニューの「アオサとアオリイカのクリームパスタ」(2,500円)は、能登の海の恵みをまるごと感じられる一皿。ディナーコースは5,000円〜(要予約)。店名の「Re Noto CREW」には「また、能登に来る?」という意味が込められていて、もうその名前だけで胸が熱くなる。

もう一軒は、輪島市マリンタウンの「mebuki-芽吹-(めぶき)」。震災で自分の店を失った料理人たちが「輪島でみんなが元気になるお店を作ろう」と立ち上げた、復興の象徴的なレストランです。

「能登豚のカツ鍋定食」はボリューム満点で、夜には鯨料理などの珍しいメニューも登場。シェフが語る「飲食店は土地の記憶を届ける最後のアウトプットの場」という言葉、旅先でこんな哲学に出会えるって贅沢すぎる。

「能登発酵ツーリズム」で蔵元と海をめぐる1泊2日

もっとディープに能登の発酵文化を体験したいなら、体験型プログラム「能登発酵ツーリズム──海と発酵」がおすすめ。

1泊2日のプライベートツアーで、内容がとにかく濃い!
・横井商店での米飴づくり体験
・高田醤油店での醤油テイスティング
・カネイシでのいしり蔵見学&試飲
・新出商店での味噌蔵見学
・九十九湾での海釣り体験
・発酵尽くし会席(宿泊:能登九十九湾 百楽荘)

料金は2名参加で1名209,000円〜、6名なら110,000円〜とグループほどお得。蔵元の方から直接話を聞きながら、発酵の世界を五感で体感できる。これ、東京のグルメ好きな友人を誘ったら絶対盛り上がるやつ。

食べることが、能登を支える旅になる

「復興支援」って聞くと、なんだか義務感みたいに感じることもある。でも能登の旅は違う。

いしりの深い旨みに驚いて、蔵元のおじさんの話に引き込まれて、海釣りで上げた魚が夜の会席に並んで──気づいたら「また来たい」と思っている。

食べることが、そのまま能登を応援することになる。これほど幸せな旅の形があるだろうか。2026年、あなたの次の旅先は能登で決まりです。